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網膜・視細胞・眼炎症・黄斑疾患研究班

研究班員
神野 英生、酒井 勉、寺内 稜

研究概要

当研究班では加齢黄斑変性や網膜色素変性で生じ、失明へと直結する病態である視細胞細胞死(視細胞死)の原因解明および抑制法の開発について研究を行っている。我々の研究データーによると、網膜内在住マクロファージであるマイクログリアが網膜色素上皮細胞由来のケモカインを受容し、死滅した視細胞を貪食するために網膜下腔へと遊走する。視細胞外節内には免疫寛容から隔絶された網膜特異的蛋白質が多く含まれており、これら網膜抗原を貪食したマイクログリアは活性化し過度の炎症を生じていく。マイクログリア由来の炎症は血液網膜関門を破綻させ血流よりモノサイト由来マクロファージの網膜内への侵入を招き、更なる炎症状態の加速化が生じ重度の視細胞死が発生する。このような炎症カスケードを抑制し網膜変性における新たな治療法を考案すべく研究を続けている。